2016年03月11日

介護士必見!ボディメカニクスまとめてみた 2016

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ボディメカニクスについてまとめました。

前回の身体の使い方を知ろうでは、ボディメカニクスを活用することで、身体の負担軽減ができるということを書きました。介護の現場ではとても役に立つ基礎知識なので、わかっているという方でもおさらいしてみてはどうでしょうか?

介護の仕事は、腰痛を起こしやすい仕事として有名ですが、実は身体に良い仕事というのをご存知でしょうか?介護で腰痛を引き起こすのは、だいたいは身体に負担のある動きをしてしまっているのが原因です。身体は自然な動きができていれば、腰痛は起こりにくいですし、力もでます。腰痛はデスクワークをメインにする事務職のほうが格段に起こりやすいです。

ここからはボディメカニクスの8原則について解説します。ボディメカニクスで検索すると4原則とか7原則などと数が違いますが、一番細かいものが8原則です。この8原則を一つずつ理解することで、仕事や普段の生活も楽になります。

@支持基底面積を広くする
介護者の足幅を前後左右に広くとる事で立位が安定する。
(解説)わかりやすくたとえると、お相撲さんです。相撲で、直立して立ち合う力士はいませんよね?支持基底面積を広くとると、身体のバランスをとりやすくなるのです。また、移動の方向や力を加える方向に合わせて前後や左右、又はななめに足幅をとることで、力の出方や力を加えられた時に耐える姿勢をとることができます。前後に足幅をとることで前後には強くなりますが、左右からの力には弱いですね。状況に応じて足の位置を確かめてください。

A重心の位置を低くする
介護者が膝を曲げ、腰を落とす事で重心が低くなり、姿勢が安定する。
(解説)これもお相撲さんを意識するとわかりやすいです。力士は@を行いながら、同時に重心をしっかりと下げて立ち合います。これは、多くのスポーツでも使われている姿勢ですが、スポーツ経験のない方はきつい姿勢と思うかもしれません。特に女性は股を開き重心を落とす姿勢に抵抗がある人も多いので、この姿勢で介助できていない人が多いです。股関節のストレッチをするのも効果的です。また、なにかを持ち上げるような時は、自分の重心より上でもったほうが軽く感じる事ができます。上で持つために、持ち上げるものを先に持ち上げてしまうのではなく、自分の重心を落とすほうが楽です。ようするに低い姿勢からかつぐイメージです。

B重心の移動をスムーズにする
対象を持ち上げるのではなく、水平に滑らせるように移動する事で負担が軽減する。 また、垂直に向かい合ったり、移動する方向に足先を向けるとよい。
(解説)過去の介護技術では、移乗介助する時、少し持ち上げるやり方が広まっていました。現在は、ノーリフト介助といった介助方法も広まっており、基本的には持ち上げないようなやり方が広まっています。また、方向転換時に介助者が腰をひねってしまっていることが多く、これが無理な姿勢となり腰痛を引き起こします。移動する方向に合わせた足の使い方を意識し、移動時には膝を使うとスムーズに移動することができます。

C重心を近づける
本人に接近する事で容易に介助できる。
(解説)重心を離してしまうと多くの力が必要になります。また、必要のない部分の力を使ってしまい、無駄に身体に負担を掛けます。子供を抱っこしたことがあれば、わかりやすいですが、ない方は重たいカバンをイメージしてください。子供を抱っこする時、ほとんどの方が、肩の上に頭が来るように縦に抱っこすると思います。これが重心を近づけるということです。子供の脇をもったまま腕を前に伸ばして持つとしんどいですよね。カバンも一緒です。身体に密着して持つ方が、手下げ部分を手だけで持つより楽に持てます。

Dてこの原理を使う
肘や膝を支点にし、てこの原理を使う。
(解説)てこの原理には第1てこ〜第3てこがあります。支点×力点×作用点(小学生の時に勉強したの覚えてますか?)の位置関係で第1〜第3と呼び方が変わります。実は日常でも、てこの原理はいろんな場面で使っています。上を向いて寝ている時、腹筋を使って上半身を起こす動作も実は
第3てこなんです。
支点は腰、力点は腹筋、作用点は頭です。ベッドから足を降ろして足の重さで上半身を上げるのは第1てこです。支点は腰、力点は足、作用点は頭です。今の二つは介護の場面では、相手の動きなので、これに介助する側もてこの原理を使うと、てこ×てことなり、小さい力で大きな力を生む事ができます。介助者の使い方は寝ている人の頭を上げる時、ベッドに肘をつく事で支点を作り、頭を持つとここが作用点になります。後は肘をベッドから離さないように持ち上げるといったものです。他にも沢山ありますので是非意識してみてください。

E身体を小さくまとめる
対象の両手、両足を組む事で摩擦が少なくなり、移動しやすくなる。
(解説)例えば、布団を運ぶ時に広げたまま持つと持ちにくいですよね。これは、まとまりがなく布団が安定していないからです。また、床との設置面に摩擦が生じるので動かしにくいということです。実際、寝ている人を動かす時、大の字で寝られていてはとても動かす事ができません。そこで、胸の前で腕を組んでもらったり、膝を立ててもらうことで、少ない力で動かせるようになります。腕が思うように上がらない場合は、肩を浮かせるようにイメージしてください。膝を立てれない場合は伸ばしたままで、どちらかの足の上に重ねても良いです。大切なのは、床との設置面を減らすという事です。膝を立てる時はできるだけ踵がお尻に近づくように立てます。こうする事で、高さができるので、膝を押すだけで重たい人でも転がります。腕も胸の前で組むと言いましたが、上に向かって伸ばし、手を組んでもらえると一番効果的です。Aと逆の考え方で高さを作り不安定にするということです。

F大きな筋群を使う
腕や指先だけの力で動作するより、大きな筋群を使用した方が力が大きく効率的である。
(解説)これは綱引きをイメージしてください。綱は腕で持ちますが腕の力だけで引く人はいないです。強いチームの人程、腕は伸ばしたまま、身体を後ろに倒して引いています。こうすることで、全身の筋肉(特に背筋)を使うことができます。力こぶを作り自慢する事もある為、腕が力強く感じるのですが、実は腕よりも足の方が数倍力がありますし、背筋の方が更に力があります。筋肉の大きさに比例して、出せる力が増えるのです。また、人は意識しないと背筋を使わないようにできているようで、ボディビルダーも特に意識して筋トレをすろそうです。

G広い空間で効率よく行う
(解説)これは言葉のままです。狭い所だと足を広げる事もなかなかできません。介助の場面では、トイレなどの狭い空間で無理に腰をひねったり、腕の力で介助して、腰痛を引き起こす人が多いです。できるだけ広い空間で介助する、または周りを整理して広くする工夫が大切です。

ここまでが8原則です。
どれか一つのをやれば良いのではなく、全てを使うのです。意識しないとできないことが多くあったと思います。意識してください。今、腰が痛くないから大丈夫と思っていても、ある日、ある時、ある瞬間に、突然腰は爆発します。そうなると取り返しがつきません。仕事がなくなるだけなら良いですが、今後の人生に影響出ます。人の介助をして、自分がダメになるのは本末転倒です。介護士なら介護士らしく、自身を守っていきましょう。自分を守れない人は相手も守れませんよ。

また、最近では古武術介護や、腰痛にならない介助方法などが良いと言われていますが、これはボディメカニクスを最大限活かした技術です。このボディメカニクスを理解していなければあまり効果はないでしょう。ボディメカニクスを理解、活用して、腰を守っていきましょう。古武術とか、腰痛にならない介助方法は次のステップです。



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タグ:介護技術
posted by ダニー at 07:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 介護技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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